滋賀会館のミニシアターで

ZIGねこ

2010年02月08日 17:36

1月23日、このブログでもご紹介いたしました映画
「犬と猫と人間と」



先週、滋賀会館シネマホールで観て来ました。

滋賀会館シネマホールロビー


上映予定 



 

「犬と猫と人間と」予告編はオフィシャルサイトで観られます。→こちら
ストーリー紹介→こちら


「犬と猫と人間と」の紹介の記事。
監督さんのお話などがたくさん掲示されていました。


けして「楽しい映画」というものではありませんが
暗いだけの映画でもありませんでした。
犬や猫・・というより「人間」の映画なのでしょう。

しつけに手こずっている犬と、シェルタースタッフの場面を観ながら
動物を教育しているつもりの人間のほうが
犬(猫)に人間育て(教育?)されているのかもしれないと思えて来ました。

各地の動物保護管理(愛護)センターに撮影を拒絶され続ける中
撮影に応じ、質問に答えてくださる所長さん、職員さんに、深い感銘を受けました。
「少しでもこの現状を知ってもらって、世間の意識を変えて行きたい・・」という
強い思いがないと、できないこと(したくないこと)でしょう。
 
ある県の・・施設の中では処分しないでほしい、という住民の声に応えた最新鋭?の処分機。
これにはさすがに驚きました。仕事とは言え、こういう辛さを職員さんに背負わせていること。
「この現実をみてほしい」という所長さんの叫びが聞こえてきそうでした。

税金による立派な保護管理・・・でも命を絶つ施設。
民間寄付による粗末な・・・でも生命を繋ぐシェルター。
        ・
        ・

辛く悲しい残像をずっと引きずってしまうのが嫌で       ・
わたし自身、今までこういう映画は観たくないと思う人間でした。
わかっていたこととは言え、泣き出したくなる場面があったのも事実です。

それでもなんとか最後まで観られたのは
「取材を続けて行くうちに、たびたび人間であることが嫌になった」という
この監督さんの誠実さ・温かさ、犬や猫の目線に合わせた撮り方でした。
淡々として、でも温かなナレーションの声、とてもよかったです。
子どもさん、小中高生の方にも観て欲しいな・・と思いました。

【exciteニュース】
『犬と猫と人間と』
記事の一部を転載しました。

 ホームレスの日常を追った飯田監督のデビュー作『あしがらさん』(02)を観た稲葉さんは
舞台挨拶のために来場していた飯田監督に声を掛ける。
「動物たちの命の大切さを知ってもらえる映画を作ってほしい。お金は出します」と。
稲葉さんはそれまで捨て猫の世話をしてきたが、高齢のため難しくなってきた。
そこで満期となる生命保険を映画の製作資金として提供するというのだ。

戸惑う飯田監督に対して、稲葉さんは「わたし、人を見る目はけっこうあるのよ」と背中を押す。
稲葉さんからの数少ない注文は「ただ、私が生きているうちに観せてくれれば」というものだ。
なぜ動物なんですか?という飯田監督の問いに対して、稲葉さんはこう答える。
「やっぱり何かを可愛がりたいんじゃないかしらねぇ。
人も好きですけど、人間よりマシみたい。動物のほうが・・」

 猫おばあちゃんの熱意に押されて
日本における犬や猫たちの置かれた現状をイチから調べ始めた飯田監督だが
それは想像以上に辛い取材となる。少子化の影響もあり
今や2兆円とも言われる日本のペット産業。
ペットの飼育数は犬1310万1000頭、猫1373万8000頭にも上る。
(2008年一般社会法人ペットフード協会調べ)

しかし、その一方で、全国の自治体で年間30万頭以上、
1日あたり約1000頭の犬や猫たちが処分されているのだ。
日本はペット天国どころか、犬や猫たちにとっては地獄列島だったのだ。

 市民からの抗議が来るので困るという理由から、
これまで撮影取材が難しかった収容施設の中へと飯田監督は苦節の末に入り込むことに成功する。
希望者への譲渡はわずか数%という厳しい現実。
カメラに映っている檻の中の犬や猫たちは数日後には処分器へと送り込まれるのだ。

動物愛護団体によって、ノラ猫たちが避妊手術を受ける様子も映し出される。
メス猫から摘出された子宮の中にはすでに大きくなっている胎児の形が確認できる。
飯田監督は胎児に手を添え、「命そのものですね」と絞り出すように呟く。

テレビではまず放送されないシーンだろう。決してキワモノ映画にするための演出ではなく、
「動物愛護って大切だよね、というキレイゴトで済ませたくなかった」という
飯田監督の強い信念から記録された映像なのだ。

記事全文は→こちらで読めます。


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