DVDになります

ZIGねこ

2010年05月20日 17:02

自主上映会を目前にして、「DVDになります」っていうのもなんですが・・
映画「犬と猫と人間と」が、DVDになって発売されることになりました。
 
より多くの方々に観ていただきたい・・という願いが叶います。
家で、ひとりでゆっくり観たい方もありますよね。(^^;

こちらから購入(予約)できます。→AMAZON DVD「犬と猫と人間と」 

 
Yahoo!映画のサイトに、この映画を観た人の感想が載っており
「タイトルの『人間』=貴方」→という肯定派?の意見と

「片手落ちの子ども向けドキュメント」→という
否定?派
の意見が載っていました。
 
この否定のほうの意見もよくわかります。10月に公開されたにも関わらず
わたし自身、ずっと観に行く気持ちになれなくて、あちこちのサイトで、この
映画の感想を読んでいました。動物愛護に非常に熱心な方々からの感想
の中には、「拍子抜けした、甘い」「現実はもっともっと酷いものなのに・・」
「全てがちゃんと描かれていない。」そういう意見も多くありましたから・・・。
 
まぁそういう意見もあったおかげで、それならわたしでも観るに耐えられる
かな?と思えたわけですが。(^^;)人に勧めるのは、先ず自分が観ないと
・・という思いもあって、年が明けてやっと滋賀会館まで観に行ったのでした。
 
Yahoo!映画の
この意見を読んでいて、ふと思い出したことがあります。
 
「大丈夫であるように~Cocco 終わらない旅」
(監督:是枝裕和)というDVDの中のCoccoさんの言葉です。

歌い手のCoccoさんで知っているのは「raining」という曲、程度のわたしが
このDVDを観たのは、監督が是枝裕和さんだったから、だけのことなんですが。

この映画の中で、とても印象に残った部分がありました。このDVDのメインに
なる沖縄の基地問題のことではなかったのですが。Coccoさんはずっと前に
「もののけ姫」を観たときに、その映画の終わり方にとても大きな不満を持って
宮崎監督を酷評したと告白します。現実はもっと悲惨なものなのに、最後に
花が咲く・・・なんていう甘い希望を持たせるなよ!と。

しかし、後になって子どもといっしょにこの映画を観たとき・・・・「お願い!!
このままで終わらせないで!この子が未来に希望を持てるように終わって!」
と、心から願って、そのとおりに終わって、そのとき初めて宮崎監督に対し
「すごい!」と思われ感謝されたそうです。(思い出しながら書いているので
実際の言葉と違うところがあるかもしれませんが、このような内容でした。)
 
現実は酷いけれど、がんばっているオトナたちもいる。未来はただ暗いばか
りじゃないと、子どもに伝えたい!と切実に願ったCoccoさんの思い。これは
「犬と猫と人間と」に寄せる飯田基晴監督の思いと似ていると思いました。

この世の中は、いつも片方に傾こうとしているバランスの悪いシーソーで、悪
いほうへ傾くのは簡単で、でも必死にそれを戻そうとしている人は、確かにい
るのですね。それが希望です。必ずそういう人がいて、その方々のおかげで、
わたしは自分でまっとうに生きていると錯覚していています。その存在を常は
忘れてしまっています。この映画に出て来るそういう人たちに、その未来を見
ます。「犬と猫」だけで、「人間」が出て来ない・・・という意見も書いてありまし
たが、わたしにとっては「人間の映画」に思えました。

この映画制作を依頼された猫おばあちゃんこと稲葉さんは「映画を観た人が
犬や猫を可愛がってあげよう~って思ってくれればそれがいちばんいいんじゃ
ないかな~って思ったんですよ。」と言っておられます。稲葉さんもたぶん、
酷い場面ばかりで声高に訴える映画は望んでおられなかったのでは?と思
うのです。わたしの勝手な思い込みですが。悲惨な現場で保護活動された
方々には物足りない部分もあったかもしれませんが、動物愛護の原点とも
いえる稲葉さんのその思いは、きっとみんなの心に届くことでしょう。

 


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